INTERVIEW

スタッフ

ゲンちゃん(35)

オペレーター・ドライバー・設備

目指すのは「半径5mの芸人になる」こと。 

この記事のポイント

ずっと鉄を相手にしていたけど、今は人が相手。

とにかく目の前のことを一生懸命にやっていきたい。

大切なことは、ブレないこと、好きなことがあること。

ピュアハートに来たきっかけは、友達の誘い。 

「きっかけは、友達の誘いですね」    特別なきっかけがあったわけではなく、最初は友人の誘いで、気軽な気持ちでピュアハートにやってきた。

「風俗店の事務 所」で働くことについて、何の偏見も気負いもなく、元ちゃんにとっては風俗店であろうと一般企業であろうと、仕事は仕事 で何の違いもない

それまでは長く機械関係の仕事をしていた。工業高校出身で、実家が機械系の自営業。ずっと相手にしていたのは機械で、こ の仕事ではじめて人を相手にすることになった。   

「ずっと鉄を相手にしていたけど、今は人が相手。人を相手にするのは予想がつかないですよね」 

目指すのは「半径5mの芸人になる」こと。 

趣味は100円レコードを探すハードオフ巡り。音楽が好きで、スケートボードが好きで、楽しいことが好きで、イベント事が好 き。そう話す元ちゃんにとって、大切なことはとてもシンプルだ。

「生きていく中で大事だと思うことがあるんです。ブレないこと。好きなことがあること。このふたつ。あとは衣食住ですね (笑)人間それだけでいいと思うんですよ」

イベントで人を沸かせる事が好きで、どうしたら人を楽しませることができるのか、いつも第一に考えている。    「ヤンキーの多い土地で育ったんですけど、そういう場所って上下関係が厳しいじゃないですか。でも僕はそういうのが嫌 で、年齢とか関係なく認めてもらうことが大事だと思ってきた。だから人を沸かせたいんですよ。そういう部分で認められた い」

好きなことがある人間は強い。ブレない人間も強い。そして、それだけあれば生きていける。そう考える元ちゃんが目指して いるのが「半径5mの芸人になること」だ。

「自分に近い場所だけでも笑わせられたら勝ちだと思ってます。小さな場所でも、こいつに任せれば大丈夫って思ってもらえ る人間になりたい。だから半径5m。それで充分」

やりがいは、正直まだ見つけられていません。 

「正直言うと、やりがいはまだ見つけられていません。よし、やってやった!  っていう達成感みたいなものは、なかなか感 じられていないですね」

    主な仕事内容は、電話オペレーターと送迎ドライバー。その他に細々とした雑用を引き受けている。その仕事内容からは、や りがいはまだ見つけられていない。正直にそう切り出してくれた元ちゃんだが、「でも仕事は楽しいですよ。やりがいってい うとまたちょっと違うけど」と話してくれた。

「予期せぬ出来事があった時に対応できる能力がないので、今はあたふたしながら頑張ってる。もっと臨機応変に対応できる ようになりたいですね。今は見つけられていないけど、やりがいが見つかるまで一生懸命やるしかないです」

人を相手にする仕事なので、日々イレギュラーな事柄が多い。たとえば予約の入っていた女の子が急遽休んでしまった時な ど、予期せぬ出来事が起きた時、最善の行動が何か、今はまだ咄嗟に判断ができないのだ。きっとこの部分をクリアした時に やりがいが見えてくるかもしれないと、元ちゃんは考えている。

「やりがいもそうだけど、仕事で嬉しいこととか、感動したこととか、今は思いつかないけど、後になって振り返ったら出て くるかもしれないですね」

仕事で「嬉しかったこと」は思い出せないが、逆に「つらいこと」もないと言う。 

「僕はつらいと思って仕事をしてないので、つらいこともありません。だって女の子達は、もっとつらい経験をしているかも しれないでしょ?  つらい時は楽しいことだけ考えてます。遊びに行きたいなあって考えたりね(笑)」 

仕事を充実させるような何かを持って欲しいと願っています。 

「女の子たちにとってこの仕事は、うまくいってるのか、いってないのか、わからない仕事なんですよね。くじけないで失敗 してもリセットしてほしい」

元ちゃんは、自分が毎日を楽しんでいられるのは「好きなことがあるから」だと考えている。だからこそ、お店の女の子たち にも「誰にも負けないくらいに好きなこと」を見つけてほしいと願っている。

「好きなことがあると、毎日が楽しくなりますよね。そのために仕事も頑張れる。見つけるのも難しいかもしれないけど、何 かを持って欲しいと願っています。可能性ですよ、可能性。可能性はいっぱいある」

女の子たちの可能性を語る一方、自分自身の可能性については「僕自身、この仕事をずっとやっていくのかわからない」と 語った。

「自分の可能性もまだまだあるって思っているんです。何で花が開くかなんてわからないですよね?  この仕事に限らずだけ ど、とにかく目の前のことを一生懸命にやっていきたい。その後のことはわからない。まだまだ未熟なんですよ、僕は」

「夢はなに?」と聞かれて答えらなれなかった過去。今は答えられます。 

「昔の話なんですけど、10年前にも知り合いを通して社長に会ったことがあるんです。その時に、夢はなに?  って聞かれた ことがあるんですよ。でも答えられなかった。答えられなかったことをよく覚えているんですよね。今なら答えられます。夢 は、半径5mの芸人になることです!」

夢を持つようになってから、無意味なプライドも見栄もなくなってきたと元ちゃんは言う。きっと目指す目標がシンプルに なったからだろう。

「今はお店の女の子たちを笑わせてあげたいし、笑わせられたら勝ちって勝手に思ってます。これから先、このお店がどう なっていくのか、何を目指していくのか僕にはわからないけど、みんなのこと笑わせられたらいいなって思っています」

お店の方針や、目指すべき目標は、社長や店長に任せるつもりでいる。自分よりも余程お店のことを考えているのだから、 きっと良い結果になるのだろうと信じているのだ。元ちゃんにとって澤瀬社長や店長は、信頼できる上司だ。そして元ちゃん にとって、これから自分がどうするべきか考えた時も、答えはとてもシンプルなものになる。

「僕は自分にできることを一生懸命にやるだけ」    大切なことは、ブレないこと、好きなことがあること。このふたつだけ。このふたつがあれば、楽しく生きていくことができ るのだ。元ちゃんにとって、大切なことはとてもシンプルで、シンプルなことだからこそ大切にできるものなのだろう。

取材後記執筆者:小倉 

「お名前は?」と最初に尋ねた時に「元ちゃんで」と笑って答えてくれました。一見すると強面なのですが、人を笑わせるの が好きと話してくれるだけあって、すごく親しみやすい方だと感じました。目標にしている「半径5mの芸人」というのは、た くさんの人を笑わせたいという大きな夢ではなく、身近な人、大切な人だけでも幸せにしたいという、実はすごく現実的な夢 なのがとても良いですよね。元ちゃんにとって、もしかするとこの仕事は通過点になるのかもしれませんが、これから先も楽 しみになるような方でした。