INTERVIEW

スタッフ

斉藤(45)

オペレーター・ドライバー

やっぱり女の子がたくさん給料をもらっていると嬉しい

この記事のポイント

ここに来て、もう10年経ちます。

女の子たちのケアには力を入れたい。

話してて楽しいっ ていうのが一番。ビジュアルよりも、最終的にはそっち。

ここに来て10年。働きやすいから続いている。 

「ここにきたきっかけは、共通の知り合いがこの仕事を紹介してくれたから。前の仕事を辞めてぷらぷらしている時ですね。 歌舞伎町と栃木、どっちが良い?  と聞かれて、栃木に来ることを選びました」

ピュアハートに来るまではいろいろな仕事をしていた。建設業、パブ、キャバクラ。ひとつ前の仕事が鶯谷のソープでの受付 で、「あんまり良い店じゃなかった。あそこは何て言うか、ろくでもない奴らばかりだったんですよね」と斉藤さんは笑いな がら振り返った。

「ここに来て、もう10年経ちます。ここは(ピュアハート)は居心地が良いですよ。働きやすいし。……まあ、じゃないと10 年は続いてないですよ」    長く東京で働いていたのなら、もしかすると栃木での生活には不便もあるかもしれない。「東京に比べて、栃木はやはり田舎 に感じます?」と問いかけてみると、斉藤さんは首をふって「いや、俺はできればもっと山奥で暮らしたいんですよ。山奥 の、もっと寒いところがいいですね」と答えた。

強面の斉藤さんだが、実は見かけによらず「かわいいもの好き」だ。最初に明かしてしまうが、「山奥の寒い場所で暮らした い」と考えているのは、「猫が布団に入ってくる期間が長くなるから」だそうだ。この理由だけで、斉藤さんが良い人なのだ とわかると思う。「怖そうな人」という第一印象が、見事に覆ってしまった。 

趣味は酷道。酷い道と書いて酷道(こくどう)って呼ぶんです。 

「特技と呼べるものはないけど、走るのが好きですね。ツーリングとかじゃなくって、この道大丈夫なのか?  ってところを 走るのが好きです。酷い道って書いて酷道(こくどう)って呼ぶんですよ。そういうジャンルがあるんです」

最初に栃木にやってきた時、土地勘がないまま休みの日にあちこちに出かけていた。その時、いろいろな道を知り、時には整 備が不十分な道を走っているうちに楽しくなってきたらしい。

「ここ対向車来たらやべえなって道がおもしろいんですよ。栃木県では、たとえば塩原温泉から矢板に抜ける道がいいと思い ます。ここは冬季閉鎖になるんですけど、この辺りではここが酷い(笑)」

国道であるにも関わらず、十分な整備がされていない道。それを、酷い道と書いて酷道(こくどう)を読む。険しい道と書い て険道(けんどう)と呼ぶ場合もある。意外にもこの手のジェンルは人気があるらしく、インターネットで検索してみると多 くの道が現れる。

「福島から新潟の魚沼へ抜ける352号とか、有名ですよ。とはいっても、じゃあ一人で走ってみようとは考えないほうがいい ですよ。危ないから(笑)」

興味が出て、後日352号について調べてみたが、確かに凄い国道だった。危ないもの見たさとでも言うべきか、酷道として人 気があるのも少しわかる気がする。しかし「数百キロ以上ガソリンスタンドがない」「すれ違いできない」「圏外」「トンネ ルに照明がない」ということを知らされると、実際に走りに行くのは厳しそうだ。 

やっぱり女の子がたくさん給料をもらっていると嬉しいですね。 

斉藤さんの仕事は、主に電話オペレーターと送迎。そのほか、細かい雑用を担当している。そんな毎日の中で、嬉しいと思う ことは「やっぱり女の子がたくさん給料をもらっている時」になる。

「忙しくて、みんなが稼働している時って、女の子がたくさん給料をもらっている時なんですよね。だから楽しいし、嬉しい ですよ。反対に暇な日はしんどいね。女の子だって暇なのはしんどいだろうし」

斉藤さんは、直接お客さんと顔を合わせてやりとりすることがない。顔を合わせないので、どんな反応をしているのか、直接 知ることは難しい。そのため仕事の成果でもある「客の反応」は、女の子たちを通して感じるものだけになる。だからこそ、 お店の女の子たちのケアには力を入れたいのだと言う。 

「でも僕は口が悪いので、たまにデリカシーのないことを言っちゃう時があるんですよ。気をつけないとって思ってます」 

今までで一番しんどかったのは、やっぱり3.11の時。 

「しんどいって言ったら、一番しんどかったのはやっぱり3.11です」

「仕事で大変だと思うことは?」という質問に対し、斉藤さんは「特にない」と答えた。その代わり、今まで一番大変だった 事件として、3.11は強烈な出来事として記憶に残っている。

「事務所なんて崩壊するんじゃないかってくらい揺れたしね。仕事に出てる女の子とは携帯が繋がらなくなっちゃって焦った し、ひとりひとりホテルに迎えに行ってドアを叩いたよ。たぶん女の子たちは怖かったと思うよ。その後もつらかった。全然 営業できなかったし、いろいろと大変だった」 

働いた後は「じゃあ終わり」の店じゃない。将来的な話だけど、実現するといいと思っています。 

「店の目標としては、安定して毎日忙しい店にしたいっていうのはある」

現在はどうしても「忙しい日」と「暇な日」があり、これは出勤している女の子の人数によっても変わってくるのだと言う。 出勤人数が多いと、やはりそれをお目当てにお客さんが増える。そのためにも、やはり大切なのが女の子たちの働く環境にな のだ。

働く環境としては良い場所だ、と斉藤さんはピュアハートについて考えている。何よりも、お店の良さとして「社長の志」も 良いのだ。    「とにかく社長の考えがすごい。ここは働いたあと、じゃあ終わりね、バイバイっていうお店じゃないんですよ。女の子たち はコンパニオンとして働いた後、一般的な仕事に再就職するのって難しい時があるじゃないですか。まだ実現できていないけ ど、そういう時に、ここで一般的な仕事を提供できたらって考えているんですよ」

 

取材後記執筆者:小倉 

今年で45歳になる斉藤さんの印象は、がたいが良く、強面であること。見た目から「怖そう」と感じる方もいると思います。 しかし話してみると、そのギャップに驚くのではないでしょうか。「いつか寒い山奥で暮らしたい」と考えているのは、「猫 が布団に入ってくる期間が長くなるから」だと教えてくれた時は、風貌からは予想できない答えに笑ってしまいました。猫好 きに悪い人はいませんよね。猫と暮らしているという斉藤さんですが、どんなふうに猫に接しているのか、見てみたい気持ち になりました。